アンティークやリサイクルの問題点
アンティークやリサイクル品は今大変なブームです。
着物雑誌などに着こなしや、古布のアイデア商品も紹介され、新たな魅力で私達の目を楽しませてくれています。
またこのような古いものは、現代にない加工方法や生地などが一つの魅力でしょう。さらに生地の退色というマイナス要素も「一つの味」として人々を魅了しています。
しかし着用となれば様々な問題点が現れてきます。その問題点とは大まかに分けて「劣化」「サイズ」「カビやシミ」の3点の事です。
アンティーク品は「万が一着用できれば儲けもの」。もし着用できなければ鑑賞用、あるいは古布として形を変える。これくらいの覚悟は必要でしょう。
劣化の問題
第一に生地の劣化があげられることから、衣料としての価値は低くなると思われます。
その多くは洗い張り(解いて水洗い)に絶えられず、破れる危険性と隣り合わせだということを忘れないで下さい。
もちろん着用時にも気をつけなければならないのは言うまでもありません。
サイズの問題
現代の女性は平均的に体格が良くなり、特にアンティークものでは裄が短いと思われる事があるかも知れません。昔のものは生地巾も狭く仕立て替えにも限度があります。
-
【寸法巾出しの注意点】
- 縫いしろが十分にあるかどうかの確認。
- 解く時に破れないように注意。
- 縫い込みの中は退色が進みにくく、巾出しした分だけ色が変る。
カビやシミの問題
カビの出たものや臭いのするものも多くあります。
カビは表面に白く出た段階なら洗い落とせますが、黄色から茶色や黒に変色したものは直らない事が多いです。
シミについても同様で変色が進むと、直せないものや直せても高額な費用がかかることもあります。