宮中の御手入師の技術は時を経て進化し、染色補正という着物の修復技術を極める。
着物再生は技術だけでは不可能であり、その感性が問われる。
お客様に感動を与え、想像以上の満足を与えるのがプロ。京都で培ったその技術と感性であなたのお着物を蘇らせてみせましょう。
着物が戦前と戦後とで大きく変わったことと言えば、まず戦前までの多くの胴裏は紅絹(もみ)が付けられていたことが挙げられます。
戦後は婚礼もの以外では姿を消してしまいました。
胴裏が白に変わると共に、表地の薄色には八掛も白地に裾ぼかしのものが主流となりました。
礼装ブームからの美的変化と言えるでしょう。
そして戦前までの生地は薄かったのに対し、戦後は生地の目方が重くなります。
それは戦前のまでの着物は日常着だったからです。
戦後は日常着が洋服に変わっていったことで、着物はフォーマル化の道を辿ることとなります。つまり生地を重くすることで高級化を図ったのです。
さらに戦後は家紋に対する意識の薄れが着物にも大きく表れてきます。
サイズが益々小さくなり、黒留袖以外は数も五つから、三つ、一つへと減る傾向になります。