女紋 -おんなもん-

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女紋アドバイス

家紋にしても女紋にしても今は昔ほど拘らなくなりました。もうほとんど陰を潜めているのが現状でしょう。
実際に自分の家の紋名を知らない若者の方が多いのではないでしょうか。
中には「家に紋って、あったかな」や「家紋って何」といった話まで耳にします。しかし全く無くなった訳ではなく、一応形式として残っているものに着物類があります。
昔は嫁入り支度の調度品全てに女紋を付けたとされています。今では結婚も家と家の繋がりはほとんどが名残りにしかすぎません。着物や袱紗、風呂敷に付けるくらいなものでしょう。

女紋についての質問などが沢山よせられます。比較的質問の多いものに対して簡単にお答えとアドバイスをしていきましょう。

1、家紋との格差?

家紋と女紋との格を問われることがありますが、これに関しては格差はありません。
現在では男女平等ですから、女紋も同格にみなされます。
但し、家のシンボルではありませんから、その点のわきまえは必要でしょう。
あくまでも女紋は女系の象徴であったり、また装飾を目的としたものが多いです。

2、女紋は変えられる?

この質問は多いです。結論から言えば変更は自由です。
装飾的要素が求められる場合やより個性を求められる場合に多いです。
個人の嗜好で好きなデザインをどんどん取り入れていけばいいと思います。
ただし親族が関係してきたり、女系の象徴であるということが問題になれば話は変わってきます。
継承されるという意味はまた別問題ですから。しかし法律で定められたようなものではありませんから、ご本人の判断ひとつで変更は可能です。

3、女紋は絶やしてはいけない?

これも家紋同様、本人や家族の問題でしょう。
国で定められた訳ではないのですから、それはご自由です。しかし、女紋にしても家紋にしても一度ルーツを辿ってみるのもまた面白いものです。
ご先祖から伝わって来たもの全てに思いが入っていますから、また違う意味での発見があるのではないでしょうか。

4、自分だけの女紋を作りたい

女紋と言えどもデザインが気に入らない人が意外と多いです。
これは「私紋」に分類されます。個人の嗜好を目的とした場合です。紋帖からも自由に選べますし、また組み合わせも結構。全く一からも創作出来ます。決まり事だけではなく楽しむことも大切です。
江戸の元禄時代ではこのようなお洒落目的が大変流行していました。感性が磨かれた素晴らしい時代だったと思います。

5、結婚相手との習慣違い?

一番多い問題です。各地で習慣や常識が違いますから、 結婚問題になって初めて気づくことが多いです。
これはあくまでも二者間の問題であって第三者は関与出来ないです。もしかしてこれが結婚生活最初の関門かも知れません。
しこりを残さないように先方とよく話し合って下さい。

6、習慣を変えてもいい?

これも各地の習慣の違いの問題です。
習慣や決まり事というのは人間関係が円滑にいくようにあるものです。しかし、過去の決まり事よってその関係が壊れていくようでは何もなりません。
それだったら家族や、それに関わり合う人達とよく話し合った上で、習慣を変えるように方向付ければいいと思います。
これからの方が大切です。

7、女紋は必要?

東日本の方にお答えします。女紋は東日本には無い地区の方が多いです。
着物には家紋をアレンジして女性用として使用されていても「女紋」とは称されていない地区もあります。
東日本から西日本に嫁ぐ場合に「どうして女紋が無いの?」と聞かれて初めて事態が発覚する事が多いです。
これは習慣の違いですから事情を話し合って、もし習慣上あった方が望ましいとなれば、対処は嫁ぎ先に任された方が良いでしょう。