当社へ持ち込まれる代表的な事故。
ここでは当社に持ち込まれる多くの汚れを紹介致します。もちろんこれら以外にも種類は様々存在します。
汚れ
- 衿汚れ
ファンデーション、おしろい、衿垢、汗、毛染め等
- 袖口汚れ
手あか、汗
- 化粧汚れ
口紅、ファンデーション、その他化粧品
- 体液の汚れ
汗(脇・背・衿につく事が多い)や血や排泄物など
- 食べ汚し
飲食物により種類は様々
- 水ジミ
雨ジミなど
- 泥はね汚れ
後身頃裾など
- カビ(初期段階)
生地の表面に白く胞子が出た状態
変色
- カビ(進行)
茶色や黒色に変色
- 紫外線
光(紫外線)が当たることにより退色
- ガス
密閉状態でのガス発生の原因により変色
- 匂い袋
密閉状態でガスが逃げず成分が生地に付着し変色
- 残留物
生地に付着したものが時間の経過と共に変色
水も放っておくと経時変化(黄変)
※汗なども多い
- 白生地の黄変
白生地の残留物による変色
- 金加工の変色
汚れ落としの洗剤・その他薬品や汗の残留物。また、ガスによる変化
傷み
- 折れやしわ
汗などにより湿った状態で発生したものは症状が酷い
- スレ
水分を含んだ状態での摩擦によるもの
※斜めから見ると白っぽく見える
- 縮み
湿気によるもの
生地本来の持つ特性(縮みやすいもの)
消費者の方が自分でも落とせる範囲をご紹介
- 衿汚れ・袖口汚れ
衿垢や手垢、またファンデーションなどの油性のものはベンジンによるブラッシングで落とせます。汗ジミは専門家へ。
- 食べ汚し
食べ汚しには水性と油性の両方が混ざっている場合が多く、見極めが必要。
ご家庭での作業は避けるべきですが、中でも油分の多いものはベンジンによるブラッシングで落とせるものがあります。
※ 揚げ物の油・バター・マヨネーズ・クリーム・チョコレートなど。
- 油汚れと水形の違い
油のシミは生地の色より濃く見えます。光に透かすと白く半透明に見えますが、袷の着物はその判別が難しいでしょう。ただしシミの際はぼけてしまうので、この辺りが判断基準となってきます。
水形は際付きがはっきりしていて、生地の正面からは濃く、斜めからは薄く、角度を変える度にきらきらと変化して見えます。
この範囲までは油はベンジンで、水形は水で濡らすことによっての正しい処置すれば簡単に直ってしまいます。
これ以上のものはかなりの知識や経験・技術が必要になってきます。