女紋 -おんなもん-

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ネタバレ2

このページでは再びネタバレをしていこうと思っている。

まずは女紋のページの歴史を振り返ってみよう。
一番始めに当サイトに女紋関連のページが誕生したのは、 家紋研究「伝達間違い」の一つの項目であった。
女紋に関する質問が増えていた事もあり、きちんとしたページを作ろうという事となり、家紋研究に女紋のページを独立させる事となった。
その後、もっと詳しく、もっと分かりやすくしていこうということで、女紋をリニューアルする事となった。そして家紋研究より離れ、完全に独立した女紋のページが完成した。
そして今回のリニューアルである。

さて、今回のリニューアルの経緯は意外と以前から練られたものだった。
前回のリニューアルが完成した時、私の意見で「この女紋のページを小冊子のようなものにしないか?」と父景一に話しを持ちかけた。
「それは大変なことだぞ?」と始めは少々渋っていたようだが、「ここまで作ったのだから、WEBだけで終わらせるのは勿体ない」という私の一言でその考えは決まったようであった。
確か昨年(2004年)の12月の頃であったと思う。

女紋を小冊子にするという計画は水面下でスタートした。
小冊子にするというからにはそれなりに「見える」ようにしなければならない。私は製本に関してはほぼ無知。DTPのいろはも何も分からない。あくまでお手製なのでワープロソフトでの作成となった。
WEB上ではその特性上、横書きだ。小冊子ではやはり縦書きであるべきであろう。
縦書きの文章に変更していくと、いろいろ見えてくる。誤字、脱字などはもちろんの事、妙な言い回しがあったりと様々なミスが見つかってきた。なるほど、角度を変えるとこういった事まで見えてくるのか、と面倒な反面ありがたい部分もあったりする。
基本的な作業は文章をいじることではあるが、画像がネックの一つであった。画像のサイズ(解像度を含む)の調整。印刷物にするとなるとそれなりのデータでないとダメだ。全ての画像を作り直し。それにともなって継承経路図も見直し。
そうしていくうちに画像を置く位置や文章の改行、余白に至るまで様々な修正を余儀なくされてくる。
これは一度見直しが必要だ。
どうも分類分類と父はそこに囚われすぎていて、「女紋を知らない人」「家紋すら意味がよく分かっていない人」といったような方々にも理解して頂けるような「わかりやすさ」というものを忘れてしまっているようであった。
「ここをこんな感じにして」「こんな風に変えたらどうか?」などいつも私が注文をして、その度父が原稿を書くわけだが、意外と私が勝手に変更する事も多い。
今回の「6つの習慣とその継承」もその典型的なものだ。前回の女紋では分類を3つに分けた。「発生、継承、デザイン」だ。さらにこれらは分類される訳だが、これではあまりにも分かり辛いのである。
さらに「説明が回りくどい」「無理に専門用語を作ってしまう」といったような点が教科書じみていたのである。専門用語のようなものをわざわざ使う事によって、よけいに分かり辛いものになるというのは良くある事だ。それの典型的なものであったように思う。
無理矢理の分類に何が意味あるのであろう?それに疑問を感じていた。
そこで私は分類ではなく、それら全てが習慣なのだから習慣別に分けてはどうか?と思い、「6つの習慣とその継承」というものに作り替えた。これは以前の「発生、継承、デザイン」を織り交ぜたものだ。
母系紋や替え紋は言うまでもなく、女紋という習慣だ。その習慣の形が違うだけの話。それに名称を付けること自体「混乱」してしまうのでは?と言うのが本音ではあるが、文章にする場合はまた違うのかも知れない。
その後も父との何度も打ち合わせ。私がとあるカ所を理解しきっていなかった為に同じ所で何度も引っかかる。
ついでだから私が理解出来ていなかった所も書いておこう。

今回の「6つの習慣とその継承」の中に「実家の紋」というものがある。前回では「父系紋」と呼んでいたものだ。
これは結婚の際、女性が実家の家紋を嫁ぎ先に持って行き、結婚後もその家紋を使っていく。というもである。
女性本人からすればあくまでも実家の紋であるが、嫁ぎ先ではあくまでも「嫁の紋」なのだ。
当然嫁ぎ先にも家紋はある。そこへ嫁いでくればその嫁が持ってきた紋は当然嫁の紋でしかない。
他にも言い方はいくらでもあるであろう。女性の名前が例えば山田花子(旧姓)であると仮定し、鈴木家を嫁ぐとしよう。
花子さん本人から見ればあくまでも実家の紋。しかし鈴木家から見れば、「嫁の紋」「山田家の紋」「花子さんの持ってきた紋」などと言い換えれる。この紋は嫁ぎ先では女紋として扱われる。何故ならば鈴木家にも家紋があるからだ。
つまり見方次第でなんとでも言いようがあるという事だ。

しかしながら私はこれをずっと勘違いしていた。
「結婚の際、女紋として持って行く」ものだと思いこんでいたのだ。持って行った家紋が、嫁ぎ先では女紋扱いになるという事だけだったのだが、何故か理解出来ていなかった。文章を何度読んでもこういった勘違いをしていたのだ。
理解後はスムーズに文章の編集も出来て、ようやく完成への兆しが見えてきたのである。

こうして長い時間をかけて小冊子用の文章は完成した。実際はまだ(2005/4/11現在)小冊子にはなっていない。サンプル的に作ったものがあるだけで、諸事情により今のところはストップ状態である。
そして完成したものを今度はWEB用にまた作り替えする事となったというわけである。
かなり長くなってしまったが、以上が女紋制作に関するネタバレである。
特に面白くも無いネタバレを最後まで読んで下さってありがとうございます。
では、最後にまとめです。次ページへどうぞ。